診療のご案内

不調の原因は様々です。

内科的な疾患のこともあれば、失恋や死別、仕事・人間関係・経済的理由など心理・社会的環境が原因のこともあります。

原因はともあれ、一つの不調は身体と心と生活全てに影響を与え、一つの不調が他の不調を引き起こす悪循環をきたすことで問題が複雑化します。

それぞれに対する治療のアプローチは異なります。どこに不調の原因があるか、悪循環や偏りを来しているかは身体だけ、精神だけを診ていてもわかりません。

しっかり聴き、診ることで不調を取り巻く要因の関係を理解し、様々な改善策を提案できるよう心掛けています。

カウンセリングをする上で、どの要因が悪循環を来し、どのような問題を来しているか、患者様『自身』が気づきを得られるよう心掛けています。
自分で状況を理解することで、新しい発想や状況の管理能力を産み・育て、異なる問題にも対処できる成長が得られるようサポートします。

心にしろ身体にしろ、ある不調は連鎖的に様々なレベルでの問題を引き起こします。

例えば、

• 慢性的な腰痛は運動不足を引き起こし、外出したり他人との交遊の機会を減らします。
• 家の中で一人で過ごすことが多くなれば、筋力や食欲の低下、普段していたことへの意欲の低下、そして社会性の喪失を来し、その他の身体疾患や認知機能障害、精神疾患を併発しやすくなります。

このように身体・心・生活環境は密接に影響しており、一つの不調は様々な側面での問題として現れます。

薬だけに囚われず、それぞれのレベル・側面に合わせた治療法を提案していきます。

身体や特定の心の症状など薬物療法が大きな力を発揮する問題もありますが、人間関係や仕事の悩み、生活習慣の改善、将来の不安など薬では対処が困難な問題も存在します。

薬物療法は多くの治療選択肢の内の『一つ』です。生活環境や価値観を見直し・整えることを軸に、それぞれの問題に対して適切な治療アプローチを提案することを心掛けています。

当院では、不調の治療をまずは『内科』的視点より行なっていきます。心療『内科』として、心と身体にまたがる不調の場合も、内科的アプローチを軸としています。

治療法にも各レベル（薬物、手術、外来・入院など）があるように、患者様の疾患や病状にあわせて、適切な専門家や治療の場・方法の選択が重要です。

患者様のライフスタイルや人生観に寄り添う治療が提供できるよう、適切な各種専門家への紹介を心掛けています。

患者様によって年齢やライフスタイル・ステージが異なるため、当然治療の目的・理由は異なります。医師主導の型通りの治療法だけでなく、患者様の価値観をも重視した患者様が選んでいく治療の提供を目指しています。そのため、当院だけでなく、各種専門家と連携し、患者様を中心とした『あなたのための主治医団』を柔軟に作ることで、患者様の人生をサポートさせて頂きます。